東京の浅草橋周辺や大阪の船場界隈は、古くから多くの卸問屋さんが立ち並ぶ、国内有数の問屋街で、さまざまな商品を扱うお店が各通りに軒を連ねています。
○○商品に特化した小規模な専門店から、東京ではエトワール海渡、大阪ではセルフ大西に代表されるような衣料品、さまざまな生活雑貨、エルメスやグッチなどの海外ブランド商品から、食料品や電化製品までを取り揃えている総合卸問屋も何件かあります。
これらの大型総合卸問屋の店内にはエスカレーターやエレベーターも完備され、仕入をしながら昼食を取れるレストランなどのお食事処からちょっとひと休みする喫茶店も備わっておりさながら百貨店を思わせるような作りとなっています。
台湾や中国、韓国などの海外からも、毎日多くのバイヤーが仕入に来ていますから、店内には、ハングルや北京語の表示看板がいっぱい立て掛けられています。
雑貨コーナーの展示スペースが3〜10坪ほどの大きさのショップならば、このような大型の総合卸問屋を利用すれば、在庫商品のすべてを仕入れることも充分可能です。
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問屋街で仕入をする場合、基本的には各お店で個別に会員登録をしなければなりません。個人で経営しているようなレベルの商店では、このような手続きは必要ありませんが、大型卸問屋を利用するためには、必ず会員登録をして専用の会員証を発行してもらいます。
会員証は入館カードも兼ねていますので、このカードがなければ館内に入って仕入れをすることができません。
卸問屋はなんらかの商売、お店をやっている個人や企業を対象に商品を販売していますので、一般の消費者の人が購入(仕入れする)ことはできないようになっています。
会員証を発行していないような小規模なお店でも、店頭や店内に というようなたぐいの張り紙がされていたり、業者さんには下代(卸値)で、一般客には定価で販売しているような問屋さんもあります。
あなたのお店で扱う雑貨商品のイメージを具体化するためにも、いちど何店かの大型卸問屋をのぞいてみて、どのような商品を仕入れることができるのかを見てみるとよいでしょう。
店内に陳列されているさまざまな雑貨商品が、どれくらいの値段で仕入れることができ、掛け率がどれくらいで、利益がいくらくらいになるかなど、今後のオープンに向けて参考になることがたくさんあり、おおいに役立つはずです。
総合卸問屋には、入り口付近に受付カウンターがありますので、そちらで係員に
「 雑貨カフェを開業するために現在、商品の仕入先を探しているので、よかったら店内を見学させてもらえませんでしょうか?」
というような感じでたずねれば、所定の用紙に必要事項を記入するだけで、ほとんどのお店ではその日だけ有効の「当日入館証」を発行してもらえます。
その入館証があれば、現金での支払いになりますが、その日から商品を仕入れることもできます。
手続きをスムーズに行うためにも、あなたのお家のパソコンで簡単な名刺を作成していくのもおすすめです。 (※正規の登録申請書には、お店の外観や看板等を撮影した写真などが必要になります)
仕入方法は受け付けで説明してくれますし、とてもかんたんです。 大半のお店にはスーパーの買い物かごや透明の大きなビニール製買い物袋が各フロアーで用意されていますので、その中に、仕入たい商品を入れて最後に会計で清算するだけです。
普段、コンビニやスーパーで食料品を買っているのと全く同じですから、誰でもできます。
各商品にはひとつひとつ上代と下代(卸値)が印刷されたプライス票が付けられていますから仕入値もひと目でわかります。
仮にわからないことがあっても各階の店員の人に聞けば、教えてもらえますから何の心配もいりません。
大阪でも東京でも、どちらでもかまいませんから、平日(日・祭日は特別な売り出し以外では基本的に休業)に一度問屋街へ行ってみましょう。
また卸問屋で商品を仕入れる場合、これまでは現金での支払いに限られていましたが、最近ではほとんどの総合卸問屋がクレジットカード会社と提携して、自社のオリジナルカードを発行しています。
このカードを作っておけば、入店カードがそのままクレジットカードとして、その日仕入れした商品の支払に使え、とても便利です。
仕入れ商品の支払は、毎月まとめて指定した口座から自動引き落とされるようになりますから、仕入れのたびに多額の現金を用意する必要もなくなります。
また支払いまで最長で50日ほどの猶予がありますから、現金が乏しいような時でも仕入れをすることが可能になります。
その他にも、仕入れた商品を持ち帰りではなくお店まで送ってもらう場合、現場の店員に頼んでおけば、わざわざレジに並んで支払をする必要もありませんから、時間を有効に使うこともできます。
このようになにかと便利なクレジット機能付きの入店カードは、正規の会員登録といっしょに作成手続きをされることをおすすめします。
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